日々の様子

ほっしーコラム「雪板」

スタッフより 2022.01.24

遊びを優先した生き方をしていると、「おもしろセンサー」に色々なものが反応します。その中の1つが「雪板」。10年近く前に原宿のバートンのショップにディスプレイされているものを見たのがきっかけで、その時はシンプルで自作できそうだなぁ程度にしか思いませんでした。

それから数年が経ち、友人が雪板を作り雪山を下山している事をしり、興味とライバル心から雪板を作り楽しんでやる!と決め更に数年。ほとんど忘れかけていた時に、ネットコラムで雪板を楽しんでいるオジサンを見つけました。過去十数年の記憶と感情がダウンロードされたように、気持ちが高ぶり制作意欲が湧いてきました。あと1週間で冬キャンプ。間に合う。
とりあえず、学校から帰ってくる前に完成させようと荒々しくはありますが、何とか形になり下校してきた子どもたちに自慢します。
登所する人数が少ないのもありますが、思ったより興味を持ってもらえませんでした。
しかし、数名が作ってみたい!と言うので一緒に作ろうと思い、作り方の話をすると、興味がなくなったのか「やっぱり違うの作る」と言い雪合戦に使う盾を作りたいと気持ちが変わったようでした。
どうやら、その盾を使い相手に突撃し1人で全員倒す妄想をしていたようで、ニヤニヤしながら話してくれました。捕らぬ狸の皮算用にならなければいいのですが。。。

盾は既にイメージがあったようで、15分程度で完成しました。

数日後には雪の世界で無双乱舞している事でしょう。

当日、完全防寒対策をして小脇に盾を抱えながら宿から出てきました。顔は既に勝ち誇った表情でした。早く雪合戦をやりたく帽子とゴーグルをしていないのに手袋を先に着けたので、中々帽子とゴーグルが着けられません。本人は気持ちが先行し、大人が「手袋外してかやればできるよ」と伝えても「わかってる。知ってる。」と言いますが、手袋を外そうとしません。そうこうしているうちに、雪合戦が始まりそうになり更に焦る。そして、着けられず泣きそうになる。気持ちがたかぶっているので、泣きそうになる気持ちがわかります。

少々強引ですが、手袋を大人が外し「これでやってごらん」。10秒かからず全て装備できました。「よし!行ける!」全てが整った本人は負ける気がしていません。「よし!行ってこい!」大人も勢いよく送り出します。盾は数回雪玉が当たったら壊れました。10秒かかりませんでした。泣くか?と思い様子を見ていると、ショックは受けたような様子ですがそれよりも相手を倒したい欲が勝り一所懸命に作った盾をポイっと投げ身1つで戦いに行っていました。

少し別の遊びを見て戻ると、ほっしーが作った雪板が新たな盾として使われていました。

「雪板で滑ったら気持ちいいんだろうな」と想像しながら作りましたが、多様な思考から生まれる道具の可能性を感じました。